SPD（Supply Processing and Distribution）｜DX用語集

SPD（Supply Processing and Distribution）とは

SPD（Supply Processing and Distribution）とは、Suppiy（供給）Processing（加工）Distribution（流通）の英単語の頭文字をとったもので、病院が使用・消費する物品の選定・調達・購入方法の選定、発注から在庫管理・使用・消毒・補充にいたるまでの一連の流れを管理するシステムのことをいいます。（引用：厚生労働省　SPDについて）

医療現場で使用する物品を一元管理することで、病院内の在庫確認を非常にかんたんに行えるため、医療従事者の業務負担が軽減され、仕事の効率化が期待できます。大学病院や特定機能病院などの大病院では取り扱う医療品が多岐にわたり、その量も膨大です。SPDによって正確で迅速な物品調達を実現し、医療従事者と患者の双方にとって合理的な医療を行うことが可能です。

院内SPDと院外SPD

院内SPDとは病院が自院でSPD業務を行うことであるのに対し、院外SPDとは病院がSPD業務を外部業者に委託することを指します。院内SPDは院外SPDに比べて低コストでSPD業務を行うことができるため、資金調達が難しい病院でも運用が可能です。また、薬や医療品などを病院が自由に選ぶことができます。しかし、院内SPDを行うには運用スタッフの高いスキルが必要です。病院内で教育をして人材を育成するか、既に専門知識を持った人を雇うことになるため、結果的に時間もお金もかかります。院外SPDの場合はSPD業務を外部業者がすべて請け負ってくれるため、スタッフは在庫の管理業務に時間をかけずに済みます。また、SPD業務をする作業スペースを設ける必要が無いため、医療サービスの品質向上につながります。しかし、院外SPDには膨大な費用が必要なため、小さな病院にとっては負担が非常に大きいです。また、医療物品の仕入れ先を病院側が決められないため、外部業者の言いなりになりやすいというデメリットがあります。院内SPDと院外SPDのどちらを取り入れるかは病院の規模や資本によって慎重に決定することが大切です。

SPDを導入するメリット

SPDを導入するメリットには次のようなものがあります。

これらのメリットにより、多くの医療機関ではSPDの導入が進められています。

医療分野での事例

杏林大学医学部附属病院

杏林大学医学部付属病院にはSPD物流センターと呼ばれる部署があります。医療従事者の方が安心・安全に診療材料を使用できるように使用実績に基づく適切な管理や使用期限管理を行っています。当院は医療の現場で働く人と経営を支えるマネジメントパートナーをコンセプトにしており、病棟定数の自動供給ならびに個人別処置オーダーシステムなどを取り入れています。

参考：杏林大学医学部付属病院公式ホームページ　診療科・部門紹介

東京科学大学病院

東京科学大学病院の薬剤部には医薬品、物品の供給と管理を専門に行うスタッフが7名常駐しています。発注、検収、在庫管理や、処置用医薬品の払い出し、手術室や外来などの在庫の補充や期限管理などの業務を行っています。

参考：東京科学大学公式ホームページ　薬剤部の概要

医療DXにはRESERVA

医療機関がDXを推進するにあたって、おすすめなのが予約システムの導入です。予約システムの機能は、来院や面会の予約管理にとどまらず、決済から顧客管理、さらにスタッフやリソースの調整に至るまで自動化する機能を持つシステムです。複数のツールやプラットフォームを切り替える手間は一切不要で、これにより、医療機関の業務プロセスがより効率的に進められるだけでなく、来院者にとってもわかりやすく使いやすい環境が提供されます。

現在多数の予約システムがありますが、医療機関が効率的にDXを促進するためには、実際に導入事例もあるRESERVAをおすすめします。RESERVAは、30万社が導入、700以上の医療機関も導入したという実績がある国内No.1予約システムです。予約受付をはじめ、機能は100種類を超えており、医療機関の業務プロセスがより効率的に進められます。初期費用は無料で、サポート窓口の充実やヘルプの利便性が高いため、予約システムの初導入となる病院、クリニックにもおすすめです。

まとめ

本記事では、「SPD（Supply Processing and Distribution）」の用語解説と、その領域における医療分野の事例を紹介しました。

RESERVA mdでは、今後も医療DXに関する知見や事例を取り上げていきます。