厚生労働省の予算事業として実施されてきた「産後ケア事業」は、母子保健法の一部改正により、2021年から市町村の努力義務として規定されています。退院直後の母子に対して心身のケアや育児のサポートを行い、産後も安心して子育てができる支援体制を整える産後ケアは、少子化が進む現代社会で、非常に重要な役割を果たしています。
産後ケアの需要が高まる一方で、助産師の離職率の高さや、不妊治療など出産以外の分野における業務量増加によって、助産院や医療機関では人手不足が続いています。限られた人材で産後ケアのサービスを提供するためには、業務の効率化に最適な予約システムの導入が有効です。RESERVA予約システムは、自動で予約を受け付けられるだけでなく、リマインドメールやキャンセル待ち機能など、産後ケアの運営に必要な機能が多数搭載されています。
本記事では、産後ケアの運営にRESERVAを導入した際、どのようなメリットがもたらされるのか、実際に予約システムを導入した助産院・施設の事例とともに詳しく解説します。
産後ケアの重要性
核家族化が進み、地域のつながりも希薄になる中で、孤立感や不安を抱く妊産婦・子育て家庭も少なくありません。食事の提供、マッサージや骨盤ケアといった身体的ケアだけでなく、専門家のカウンセリングによる心理的ケア、授乳のアドバイスから生活・育児指導まで、母子を幅広くサポートする産後ケアは、日本で問題となっている産後うつの予防にも貢献します。女性の社会進出や、仕事と家事・育児の両立、出産年齢の高齢化など、出産や子育てをめぐる環境変化が進む中で、産後のケアを必要とする妊産婦を把握し、適切な支援を行うことが求められています。
運営上の課題
一定数の職員がいる医療機関に比べ、助産院はスタッフの数も少なく、継続した人材育成の体制を整えることは容易ではありません。産後ケアの利用者には、精神疾患を含む持病や家族との関係性など、複雑な事情を抱えている女性も多く、適切な援助のためには、乳児や育児に関する基礎知識だけでなく、カウンセリングのスキルも必要になります。また、産後ケアに対する認知度は高い一方で、実際の利用には結びついていないのが現状であり、助産師のケアを必要としている母子へ確実にサービスを届けるには、母子と施設をつなぐ効果的なツールと、地道な広報活動が不可欠です。
予約システムが産後ケアに与える影響
予約管理の効率化
予約システムを導入することで、営業時間外の夜間や休業日でも、利用者は自身の都合にあわせて予約が可能になります。施設にとっても、予約受付のためのスタッフを常駐させる必要がなく、人件費などのコスト削減につながります。また、サービス提供中に電話やメールの対応をすることもなくなり、スタッフは利用者のケアに集中することができます。
事前カード決済が可能
事前カード決済機能が搭載された予約システムなら、予約受付から決済までインターネットで完結させることができます。利用者は予約メニューや月額プランの代金をオンラインで決済でき、予約日当日に会計のやり取りをしなくて済みます。乳児と一緒に施設へ訪れる利用者は、カバンから財布やスマートフォンを出すことも大変な場合があるため、事前に支払いを済ませておくことで、母子とスタッフどちらの負担も軽減し、施設の利便性向上と業務効率化が実現します。
リマインドメールの自動化
体力も戻らないうちに乳児の世話をする母親は忙しく、産後ケアの予約をしたことを忘れてしまう可能性があります。予約システムのリマインドメール機能を利用すると、予約日の前日に予約内容を記したメールを利用者に送ることができます。日時や場所、持ち物、注意事項など、利用者に必要な情報を記載しておくことで、無断キャンセル防止につながるだけでなく、当日のケアもスムーズに実施できます。
産後ケアにおける予約システム活用事例
助産院パピヨン
画像引用元:助産院パピヨン 産後ケア専用予約ページ
助産院パピヨンは、出産後に家族から家事・育児の支援を十分に受けられない母親が、安心して子育てできるよう支援する事業を行っています。母乳ケアや育児技術の習得を通して、利用者に十分な休息をとってもらいながら、子育ての不安解消につながる具体的な相談や指導を実施しています。
産後ケアの専用予約ページでは、育児相談や母乳ケア、赤ちゃんの理解について指導を受けられる3時間コースや、日帰りでゆっくり休みたい人向けの6時間コース、疲労回復のため夜間ゆっくり休みたい人に向けた宿泊コースなど、利用者の希望にあわせたメニューを提供しています。認可外保育所として、赤ちゃんのみの預かりにも対応しており、沐浴を実施することで帰宅後の育児負担軽減を図っています。
産後ケア&脳育運動教室 CIRCE(チルチェ)
画像引用元:産後ケア&脳育運動教室CIRCE パーソナルケア予約サイト
産後ケア&脳育運動教室 CIRCE(チルチェ)では、産後ケアを通して、健康的で魅力ある人づくりを目指しています。
産後1ヶ月で受けられる産後パーソナルケアは、妊娠や出産により疲労した体をほぐし、骨盤を中心とした骨格を整えることを目的としています。産後の体にやさしいバランスボールでの有酸素運動や、肩こり・腰痛・坐骨神経痛など、産後特有の不調に対する改善法の講義も行っています。産後だけでなく、安定期~臨月までの妊婦を対象としたマタニティパーソナルケアも実施しており、産前から産後まで継続してケアを受けることができます。
愛育産後ケアリトリートテラス
画像引用元:愛育産後ケアリトリートテラス 予約サイト
愛育産後ケア子育てステーション リトリートテラスでは、産後の身体の回復と育児の手助けを目的としたショートステイの宿泊メニューを提供しています。産後4ヵ月までの母子を対象に、産後の身体と心を休め、赤ちゃんとの生活に慣れるための宿泊型サポート施設です。
産後の身体の回復には個人差があるため、さまざまなタイプの個室を用意することで、利用者のペースで過ごせるよう工夫しています。子育てに関する講座の実施や、ほかの利用者と交流できる場の設置、アロマ・トリートメント、リンパマッサージなどのオプションサービスも充実しており、「ゆっくり休みたい」「育児の練習をしたい」など、利用者の希望に沿ったオーダーメイドのサポートを実現しています。
産後ケアには予約システムRESERVA
画像引用元:RESERVA.md公式サイト
産後ケアの運営を効率化するにあたって、誰でも手軽に始められるのが予約システムの導入です。予約システムの機能は予約管理にとどまらず、予約者情報の管理と蓄積、スタッフやリソースの調整に至るまで自動化する機能を持つシステムです。複数のツールやプラットフォームを切り替える手間は一切不要で、これにより、助産院や医療機関の業務プロセスがより効率的に進められるだけでなく、利用者にとってもわかりやすく使いやすい環境が提供されます。
現在は多数の予約システムが存在しますが、助産院をはじめとする施設が効率的に産後ケアを実施するためには、実際に導入事例もあるRESERVAがおすすめです。RESERVAは、30万社が利用、700以上の医療機関が導入したという実績がある国内トップシェアクラスの予約システムです。予約受付をはじめ、機能は100種類を超えており、助産院・医療機関の業務プロセスがより効率的に進められます。初期費用は無料で、サポート窓口の充実やヘルプの利便性が高いため、予約システムの初導入となる助産院にもおすすめです。
RESERVAが提供する機能とその利点
予約受付とキャンセル対応の自動化
予約システムの導入によって、24時間365日いつでも予約受付が可能になります。予約のキャンセルも利用者自身で行うため、運営側が手作業で管理する必要がなくなります。すでに予約が埋まっている枠を希望している予約者には、キャンセル待ち機能を利用することで、予約にキャンセルが生じた際、キャンセル待ちをしている予約者への通知・予約受付をシステムが自動で行います。予約受付からメールでの連絡、キャンセル対応までが自動化されることで、スタッフの負担を大幅に軽減できます。
多種類の通知メール配信機能
RESERVA予約システムには、さまざまな種類のメールを自動で配信できる機能が搭載されています。予約日の前日に予約内容を通知するリマインドメールは、初めからテンプレートが設定されており、一からメールを作成する手間を削減できます。必要に応じてメールの内容を編集できるため、持ち物や注意事項など、利用者に対して事前に伝えておきたい内容を追記することもできます。また、サービス利用後にサンキューメールの配信もでき、リピーター獲得につながります。
まとめ
本記事では、産後ケアの運営に予約システムを導入するメリットや、実際に予約システムを活用している事例を紹介しました。予約システムの導入によって、業務の効率化が実現し、利用者の満足度とスタッフのモチベーション向上が実現します。産後ケアの予約受付に悩んでいる助産院・施設の関係者は、ぜひ本記事を参考にしてください。
RESERVA.mdでは、今後も医療DXに関する知見や事例を取り上げていきます。