院内セミナー・公開講座で活躍するDX|予約システムで効率的な予約管理を実現

医療機関やクリニックで開かれるセミナーや公開講座は、患者や地域住民への情報提供や信頼構築に重要な役割を果たします。そこにDX(デジタルトランスフォーメーション)を活用することで、予約管理や参加者のフォローアップの効率化が進んだり、オンラインセミナーも開催可能となったりするなど、参加者と運営者の双方にメリットが生まれます。

本記事では、医療機関におけるセミナー運営の意義や事例、および予約システム導入によるメリットについて解説します。

院内セミナー・公開講座の重要性

院内セミナーや公開講座は、患者や地域住民に対して医療知識の普及や健康管理の重要性を伝える手段として、非常に重要な役割を果たしています。これらのセミナーや講座を通じて、医療機関は専門的な情報を提供し、健康に対する意識を高めることで、地域社会全体の健康を向上させることができます。また、患者や地域住民とのコミュニケーションを深め、信頼関係を築く場としても機能します。

こうしたセミナーは、病気の予防や早期発見につながることが期待されています。例えば、生活習慣病やがんの予防、メンタルヘルスに関する啓発活動は、医療機関が積極的に取り組むべきテーマです。こうした情報提供活動は、医療機関の社会的な責任を果たす一環としても評価されるでしょう。

他方、医療機関にとっては信頼性や専門性を市民にアピールする場でもあります。専門家による講演や最新の医療技術の紹介を通じて、参加者に対して医療機関の信頼感を高めることができるため、新たな患者の獲得にもつながります。このように、院内セミナーや公開講座は、医療機関のブランド価値を高める効果も持ち合わせています。

運営上の課題と医療DXの意義

運営上の課題

セミナーや講座の運営は、事前の準備や集客、当日の対応に多大な労力がかかるため、効率的な運営方法を模索する必要があります。効率化が進むことで、より多くの人々に有益な情報を提供し、医療機関の信頼性向上に寄与できます。

院内セミナーや公開講座の運営において効率化が求められる理由は、多くの時間とリソースが準備や実施に費やされることにあります。院内セミナーや公開講座を開催するまでには、参加者の予約管理、会場の調整、参加者へのリマインダー送信、資料準備など、細かなタスクが複数発生します。特に大規模なセミナーや講座になると、これらのタスクはさらに増加し、人的なミスや手続きの煩雑さが問題となることがあります。

運営効率化の鍵となる医療DX

ここで医療DXの導入が鍵を握ります。厚生労働省によると、医療DXとは、「保健・医療・介護の各段階(疾病の発症予防、受診、診察・治療・薬剤処方、診断書等の作成、診療報酬の請求、医療介護の連携によるケア、地域医療連携、研究開発など)において発生する情報やデータを、全体最適された基盤(クラウドなど)を通して、保健・医療や介護関係者の業務やシステム、データ保存の外部化・共通化・標準化を図り、国民自身の予防を促進し、より良質な医療やケアを受けられるように、社会や生活の形を変えること」と定義されています。

DXを活用することで、これまで手作業で行われていた多くの業務が自動化され、作業効率が大幅に向上します。特に予約システムの導入は、参加者の登録から受付確認、来場処理、リマインダーの自動送信までを一元的に管理することができ、運営側の負担を軽減します。

また、参加者データの集約と分析が可能になることで、今後のセミナーや講座の改善点を把握しやすくなります。さらに、事後のフォローアップをメールで自動送信することで、参加者の満足度を高め、次回以降の参加意欲を促進する効果があります。このように、院内セミナーや公開講座の運営においては、DXの導入が必須といえるでしょう。

予約システムが院内セミナー・公開講座に与える影響

予約管理の効率化

医療DXを推進する際、誰もがかんたんに導入できるツールの1つが予約システムです。まず、予約システムの導入により予約管理が大幅に効率化されます。予約システムを導入することで、すべての予約をオンラインで自動化し、参加者が自身で予約を申し込み、決済、来場処理までできるようになります。これにより、スタッフの手間を省き、スムーズな運営が可能となります。

また、システム上で残席数を表示することで、空席状況を確認しながら自分の都合に合った日時を選べるため、参加率の向上にもつながります。さらに、キャンセル待ちの管理も自動化できるため、予期せぬトラブルにも柔軟に対応できる体制が整います。

受講者のデータ管理の蓄積が可能

受講者のデータ管理も予約システムで行えます。予約システムを活用することで、参加者の属性データや過去の受講履歴を一元管理でき、セミナー後のフィードバックも蓄積できます。これにより、次回以降のセミナー内容をカスタマイズしたり、特定の参加者層に対してターゲットを絞ったマーケティングを行うことが可能です。例えば、特定の疾患に関するセミナーを繰り返し受講している人に向けて、関連する新たな情報提供を行うなど、パーソナライズされたフォローが可能となります。

受講者へのフォローアップの自動化

受講者へのフォローアップは、セミナー運営の重要なポイントです。予約システムには通知機能が備わっており、事前のリマインダーや事後のフォローアップメールを自動で送信することが可能です。これにより、参加者がセミナーを忘れることを防ぎ、出席率を向上させる効果があります。加えて、事前や事後のアンケートや関連資料の送付も自動化できるため、運営側の作業負担を大幅に軽減できます。

院内セミナー・講演会に予約システムを活用している事例

九州大学病院 別府病院|乳がん勉強会

参考:九州大学病院 別府病院公式サイト

大分県別府市にある九州大学病院別府病院は、リウマチ膠原病、がん、生活習慣病を中心に専門的な診療を行う病院です。2024年3月に新病院を開院し、婦人科が新設されました。現在は、内科、外科、整形外科、放射線科、麻酔科、リハビリテーション科、婦人科の7診療科の体制となっています。

当院では、市民の健康を支えるための市民講座や各種セミナー等の取り組みを積極的に行っています。直近の講座としては、乳がんの患者の方や家族、興味がある方に向けた「乳がん勉強会」が開催予定です。予約サイトには勉強会の内容について記載されるだけでなく、予約締切を2日前の0時までとするなど、参加者の事前把握や準備時間の確保ができるような工夫がされています。

また、予約は承認制となっており、予約者が予約を入れてもすぐに予約が確定せず、いったん仮予約の状態になります。このように仮予約受付を設定すると、運営側が予約者情報を一度確認したうえで予約を承認するかを決められます。承認制によって一度の予約の重みが増し、無断キャンセル防止につながります。

森山記念病院|市民公開講座

参考:森山記念病院公式サイト

東京都江戸川区にある森山記念病院は、1982年の開院以来、脳神経外科を中心に、地域の救急の柱の役割を担っている病院です。脳神経外科・脳卒中部門が大きな柱となっており「24時間365日断らない」救急医療を使命としています。また人工透析室での入院透析治療など、急性期後の医療提供も充実しています。

当院では、脳神経外科専門医、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師等の専門職が、脳卒中の治療・予防について話すセミナーが開催されます。セミナーの予約サイトには具体的な日程と場所が記載され、Googleマップに遷移するリンクも埋め込まれています。そのため、初めて来院する予約者も迷わず会場にたどり着くことができます。

PASSO(パッソ)クリニック|親子幼児教室

参考:PASSOクリニック公式サイト

PASSOクリニックは、育児の悩みや発育・発達などについての相談を、小児科専門医が専門多職種(看護師、助産師、臨床心理士、保育士)とともに行う、新しいタイプの小児科クリニックです。新生児集中治療室(NICU)の勤務経験のある小児科専門医と様々な専門家がチームとなり、子どもの成長のサポートをしています。

予約サイトからは、ベビーマッサージやヨガ、子どもの足型アート作りなどのイベントを予約できるようになっています。予約サイトには、希望のイベントを選択後にシンプルアンケートとして子どもの氏名、ふりがな、生年月日を記入する欄が設けられています。シンプルアンケートを設置することで、イベント開催前に予約者の情報を運営側が把握でき、事前準備がしやすくなります。

つるがや歯科クリニック|お口の発達と離乳食の進め方講座

参考:つるがや歯科クリニック公式サイト

新潟県見附市のつるがや歯科クリニックは、子どもにとって初めての場所でも楽しい場所となることを目指して日々治療にあたっている歯科医院です。保護者や妊娠中の方でも安心して通える医院として、歯の治療にとどまらず口周りの骨格の発達までサポートしています。

当院では、「お口の発達と離乳食の進め方講座」を「知識編」と「実践編」に分けて実施しています。この講座は、歯並びに影響する癖、歯磨きのスタート時期、仕上げ磨きやフッ素などに関する歯科としての知識や、発達に合わせた離乳食の進め方について、歯科医師と管理栄養士、言語聴覚士が説明します。

予約サイトは「知識編」と「実践編」に分けてメニューが用意されているため、予約者は自身の興味や内容にもとづいて迷うことなく予約できます。メニューの説明ページも充実しており、どのような講座なのか、閲覧者の関心を惹く構成です。また、講座の対象児や持ち物、駐車場に関する情報も明記されており、実際に参加を検討している方にとっては安心して予約を進めることができる内容となっています。

明大前アートクリニック|妊活スタートセミナー

参考:明大前アートクリニック公式サイト

東京都杉並区にある明大前アートクリニックは、痛みの少ない検査、最先端の治療を用いた完全予約制の生殖医療専門クリニックです。月、水、金曜日は、働いている方でも余裕をもって通院できるように20時まで診療を行っており、仕事帰りにも安心して受診可能なクリニックです。

当クリニックでは、毎月第4土曜日に「妊活スタートセミナー」を開催しています。予約を進めていくと、希望日程の選択後に「〇」アイコンの表示で空き時間が一目でわかるようになっています。表示された空き状況の「〇」をクリックすると、対象メニューの日程選択画面に遷移できるため、予約受付にかかるストレスが軽減されます。

院内セミナー・公開講座には予約システムRESERVA

画像引用元:RESERVA.md公式サイト

医療機関がDXを推進するにあたって、誰でも手軽に始められるのが予約システムの導入です。予約システムの機能は、院内セミナーや公開講座の周知や予約管理にとどまらず、決済から患者情報の管理、さらにスタッフやリソースの調整や集客に至るまで自動化する機能を持つシステムです。複数のツールやプラットフォームを切り替える手間は一切不要で、これにより、医療機関の業務プロセスがより効率的に進められるだけでなく、来院者にとってもわかりやすく使いやすい環境が提供されます。

現在多数の予約システムがありますが、医療機関が効率的にDXを促進するためには、実際に導入事例もあるRESERVAをおすすめします。RESERVAは、30万社が導入、700以上の医療機関も導入したという実績がある国内No.1予約システムです。予約受付をはじめ、機能は100種類を超えており、医療機関の業務プロセスがより効率的に進められます。初期費用は無料で、サポート窓口の充実やヘルプの利便性が高いため、予約システムの初導入となる病院、クリニックにもおすすめです。

RESERVAが提供する機能とその利点

かんたんな予約受付とキャンセル対応

予約システムを導入することで、予約受付がかんたんになります。参加者はウェブ上で必要な情報を入力するだけで予約が完了し、確認メールが自動で送信されます。また、予約のキャンセルやキャンセル待ちの対応もオンラインで自動化できるため、運営側が手作業で管理する必要がなくなります。このように、手間をかけずにスムーズな予約対応が可能となることで、運営スタッフの負担を大幅に軽減できます。

多種類の通知メール配信機能

RESERVAには、予約日に合わせたさまざまなタイミングで通知メールを自動で配信する機能があります。例えば、セミナーの前日にリマインドメールを送ることで、参加者が忘れることなく出席できるように促せます。また、セミナー終了後には、アンケートや資料のリンク等を含むフォローアップメールを自動で送信することが可能です。これにより、参加者とのコミュニケーションを途切れさせず、次回以降の参加意欲を高めることができます。

オンラインセミナーの実現

さらに、RESERVAではオンライン会議室システムZoomと連携する機能があるため、オンラインセミナーの実施が可能です。オンラインセミナーでは、地理的な制約を受けずに全国や海外から参加者を募ることができ、参加者層を広げることができます。また、参加者が自宅や職場から参加できるため、物理的な移動が不要になり、参加のハードルが下がる点も魅力です。これにより、従来の対面形式のセミナーよりも多くの参加者を集めることができます。

参加者情報の一元管理とデータ分析

RESERVAを活用することで、セミナー参加者の情報を一元的に管理できます。例えば、参加者の年齢、性別、居住地、過去の受講履歴など、さまざまなデータを蓄積し、分析することが可能です。このデータを活用して、次回のセミナーや公開講座の企画に役立てることができます。データにもとづいたマーケティング施策を実行することで、より多くの参加者を集める効果的な運営が実現できます。

また、参加者のデータや過去の参加履歴、アンケート結果などをデジタルで保存できるため、情報の検索や分析が迅速に行えます。これにより、次回のセミナー内容を調整したり、特定のターゲットにアプローチしたりといったマーケティング活動が効率化されます。

まとめ

本記事では、医療機関やクリニックで行われるセミナーや公開講座にDXを導入する効果や実際に予約システムを活用している事例を紹介しました。予約システムの導入によるDXの進展は、院内セミナーや公開講座の運営を大きく変える可能性があり、運営側の負担を軽減するだけでなく参加者の満足度向上にも寄与します。

RESERVA.mdでは、今後も医療DXに関する知見や事例を取り上げていきます。

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