予防接種で活躍するDX|予約システムの導入で接種の利便性を向上

デジタルトランスフォーメーション(DX)は、医療分野にも革新をもたらしています。特に予防接種の運営においては、接種の効率化やスタッフの負担軽減に、デジタル技術が大きく貢献します。そこで本記事では、予防接種の現状と、それを解決するための医療DXとして、予約システムについて説明します。また、予約システムのなかでも予防接種に最適な機能と、実際に予約システムが活用されている事例を紹介します。

予防接種の現状

現在、予防接種の運営にはいくつかの課題が存在しています。まず、課題として挙げられるのが、患者の予約管理やスケジュール調整の煩雑さです。予約の取り消しや変更が発生するたびに再調整が必要となるため、スタッフの業務負担が増加する傾向にあります。また、接種後のデータ管理や行政への報告作業においても、特に大量の接種が行われる際には記録の整理が難しくなりがちであり、紙ベースの管理ではミスが生じるリスクが高まるため、デジタル化のニーズが高まっています。

さらに、予防接種に必要なワクチンの在庫管理も大きな課題の一つです。余剰在庫や不足が発生すると無駄なコストや接種機会の損失を招く可能性があり、特に特定の季節や時期に需要が集中する場合、供給不足のリスクが高まります。

課題解決に効果的な医療DXとは

画像引用元:厚生労働省「医療DXについて

これらの課題の解決に役立つのが、医療DXです。医療DXとは、保健・医療・介護の各段階において発生する情報やデータを、クラウドなどの最適化された基盤を通して、業務やシステム、データ保存の外部化・共通化・標準化を図る動きです。これにより、国民自身の予防を促進し、より良質な医療やケアを受けられるように、社会や生活の形を変えることが期待されています。

医療DXは、サービスの効率化や質の向上により、以下の5点の実現を目指しています。

1.国民の更なる健康増進
2.切れ目なくより質の高い医療等の効率的な提供
3.医療機関等の業務効率化
4.システム人材等の有効活用
5.医療情報の二次利用の環境整備

これらの実現に向け、日本では「医療DXの推進に関する工程表」にもとづき、①全国医療情報プラットフォームの創設、②電子カルテ情報の標準化等、③診療報酬改定DXを3本の柱とし、取り組みを進めています。

参考:厚生労働省「医療DXについて

予防接種で医療DXを推進するメリット

ここでは、予防接種における医療DXのメリットを見ていきます。

業務効率化と質の向上

医療DXのメリットとして、予防接種の効率を高めることが挙げられます。全ての医療情報をクラウド化して共有すると、不必要な手間を省けるだけでなく、医療の質向上も期待できます。予防接種においては、電話やメールなどのアナログの手続きがなくなれば、事務作業に費やす時間が減り、他の業務に大幅に時間を割くことが可能です。

コストの削減

現在、多くの病院が経営難に陥っており、サービスのレベルを落とすことなく、コストを削減することが求められています。そこで、医療DXを進め、人件費のコストカットが可能です。

医療に関する情報のDX化を進めることは、コスト削減だけではなく、データの消失リスクを減らすことにもつながります。例えば、病院のある地域で自然災害が生じて各機関のサーバーが破損しても、必要な情報をクラウドから引き出せます。

利便性の向上

これまで電話の予約で必要だった保険に関する各種確認を、オンライン上で済ませることで、院内での対応の手間を省き、利便性を大きく向上させます。また、医療情報が各機関で共有されることで、既往の情報を接種者が口頭で説明したり、必要書類を提出したりする必要がなくなります。

予防接種の医療DX推進には予約システムRESERVA

画像引用元:RESERVA.md公式サイト

予防接種において医療DXを進める際に、おすすめなのが予約システムの導入です。予約システムの機能は、予防接種の予約管理にとどまらず、決済から顧客管理までの一連の流れを自動化する機能を持つシステムです。複数のツールやプラットフォームを切り替える手間は一切不要で、これにより、医療機関の業務プロセスがより効率的に進められるだけでなく、接種者にとってもわかりやすく使いやすい環境が提供されます。

現在多数の予約システムがありますが、医療機関が効率的にDXを促進するためには、実際に導入事例もあるRESERVAをおすすめします。RESERVAは、30万社が導入、700以上の医療機関も導入したという実績がある国内No.1予約システムです。予約受付をはじめ、機能は100種類を超えており、医療機関の業務プロセスがより効率的に進められます。初期費用は無料で、サポート窓口の充実やヘルプの利便性が高いため、予約システムの初導入となる病院、クリニックにもおすすめです。

ここからは、RESERVAの機能の中でも予防接種におすすめの機能を5つ紹介します。

画像引用元:RESERVA.md「各種予防接種

オンラインカード決済

RESERVAには、「レゼルバペイメント」という独自の事前クレジットカード決済方法を搭載しています。予約者は、予約時に支払いを完了できるため、来院時に会計をする必要がありません。病院側も来院後のお会計が不要になるため、受付業務の負担が軽減されます。売上情報は、予約管理画面に自動的に取り込まれるため、日々の売上分析・検証を効率的に行うことが可能です。

準備時間設定

予防接種の予約と予約の間に準備時間を設定する機能です。5分単位で設定でき、次の予約者が来る前に施術台やカルテの準備、消毒など、接種のセッティングができます。少人数で運営している個人院などは、メニューとメニューの間に準備時間を設けると、より効率よく業務を行えます。

キャンセル待ち

予約が埋まっている予約枠がある場合、キャンセル待ちを設定できる機能です。予約が埋まっている枠にキャンセルが生じた際、キャンセル待ちをしている予約者に対してメールかLINEで通知、予約受付まで自動で行えます。予約管理側・予約を希望する接種者の双方にとって、キャンセル待ちに関する対応の手間が大幅にカットできるというメリットが生じます。

残席数表示

予約の可・不可だけでなく、予約枠を残席数や、〇×などのアイコンで表示する機能です。この機能では、残席数が一定数以下になった場合にだけ、残席数を表示させることも可能です。残席数の表示は、予約の空き状況を一目で確認でき、予約状況の問い合わせにかかる負担の軽減につながります。例えば、インフルエンザの予防接種は、年末にかけて非常に混雑します。このような場合に残席数を表示することで、混雑状況を接種者に理解してもらいつつ、早期での予約を促進できます。

会員機能

「病院独自の会員」として予約を受け付ける機能です。診察券番号でのログインを可能にし、会員番号を入力することで、毎回個人情報を入力する手間を省けます。特に子供の予防接種は、短いスパンで複数回接種するものが多く、そのたびに個人情報を入力するのは手間がかかります。このような場合に、一度入力すれば会員番号で再ログインできるため、利便性の高い予約プロセスの実現が可能です。

予防接種におけるRESERVA導入事例

おぐちこどもクリニック

おぐちこどもクリニックは、JR横浜線淵野辺駅から徒歩3分に位置する小児科クリニックです。小児一般診療、発達相談、予防接種・健診および療育を行っています。

当院は、予約システムRESERVAを用いてインフルエンザの予防接種の予約を受け付けています。当院のサイトのホームには、お知らせが表示されており、病院のホームページに飛ばなくても予防接種の注意事項や当日の持ち物を確認することができます。サイトは、予約枠が表示される設定になっているため、兄弟や姉妹で同日の同じ時間帯に予防接種を受ける場合でもかんたんに予約可能です。混雑している場合でも、自分の希望する予約枠のキャンセル待ちをすることができるため、接種者は希望する時間で受けられる機会が、通常の予約よりも増加します。

メディカルスクエア奏の杜クリニック

奏の杜クリニックは、千葉県習志野市のJR津田沼駅徒歩5分にあるクリニックです。周囲には落ち着いた住宅街が広がり、接種者が安心できる環境が整っています。内科、皮膚科、小児科などの診療科目を持ち、幅広い年齢層の患者を受け入れており、地域のかかりつけ医としての役割を果たしています。特に生活習慣病の予防や管理、小児の予防接種など、日常的な健康管理をサポートすることを大切にしており、アットホームな雰囲気が特徴です。

当院では、RESERVAの予約サイトでインフルエンザの予防接種予約を受け付けています。予約を進め、個人情報を入力する画面の下に、予約時アンケートが設定されています。アンケートでは、予防接種における自治体サービスの利用の有無について質問しています。このように、RESERVAでは、メニューだけでは分けられない種別や、予防接種を受けるにあたり必要な情報をアンケートで事前に知ることが可能です。事前に情報を共有できていることで、当日、予防接種をスムーズ進められます。

日本工営健康保険組合

日本工営健康保険組合は、総合建設コンサルタント会社の日本工営株式会社の従業員やその家族を対象とした健康保険組織です。医療費負担の軽減や予防活動、健康診断の実施など、健康維持を支援するサービスを提供しています。当保険組合では、日本全国を巡回し、全国の事業所で働く社員とその家族に向けたインフルエンザの予防接種を実施しています。

当サイトの特徴は、接種者に入力してもらう個人情報をカスタマイズしている点です。企業の組合で行う健康診断ということもあり、社員番号で社内で対象者の正確な特定が可能になり、誤った接種や重複を防げます。さらに、部署名を把握することで、組織全体の健康管理を効率的に行えるだけでなく、特定の部署で集団接種を行う際の調整やスケジュール管理が容易になります。これにより、企業全体の健康促進活動がスムーズに進行し、従業員の健康状態を統計的に把握することも可能です。

節内科クリニック

節内科クリニックは、愛知県一宮市の病院で、健康診断・予防接種・人間ドックなどに対応しています。当院の特徴はマイカルテを公開している点で、診療内容や医療情報を患者に開示することで、信用性の高い医療を提供しています。

節内科クリニックの予防接種予約は、RESERVA予約システム上で受け付けています。当サイトはおしらせ機能を利用して、接種者に注意喚起をしています。RESERVAのお知らせ機能は、最新のものから3件がホーム上に掲載されるため、接種者に認知を促したい情報を載せるのにぴったりです。

まとめ

本記事では、予約システムの導入によって、医療DXが進められているいる予防接種の具体的な事例や役立つ機能を紹介しました。医療DXを進めることで、医療従事者の負担軽減につながり、適切な人数で医療を進められます。DXを推進するにあたって課題を抱えている病院関係者は、ぜひ本記事を参考にしてください。

RESERVA.mdでは、今後も医療DXに関する知見や事例を取り上げていきます。

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